PC・生成AI

生成AI向けPCの選び方|クラウド・ローカル別の構成と専門ガイド

高価なGPUさえ買えば生成AI向けPCが完成するわけではありません。用途別の構成を先に決め、CPU・メモリ・SSD・電源まで無駄なく選びます。

「AIを使うなら高性能なGPUが必要」と思ってPCを探すと、使い方によっては大きな無駄が出ます。

ChatGPTなどのクラウドAIをブラウザで使うことと、画像生成モデルや大規模言語モデル(LLM)を自分のPCで動かすことは、必要なハードウェアが違います。

たとえば、AIを使ってプログラムを書いたり、コードをレビューしたりするだけなら、処理の中心がクラウド側にあるサービスでは高級GPUを買う必要はありません。一方、ローカル環境でモデルを動かすなら、GPUの計算能力だけでなく、モデルを載せる**VRAM(ビデオメモリ)**が重要になります。

この記事はPC本体の最安値ランキングではなく、何を動かすかを決めてから、CPU・GPU・メモリ・SSD・電源を組み合わせるためのガイドです。グラフィックボードだけを紹介する記事にはしません。

用途から専門記事を選ぶ

このページは、生成AIを使うPCの共通するパーツの基礎と、用途の選び分けを扱う総合入口です。生成AIを一つの記事で網羅しようとせず、使い方ごとに詳しい記事を分けています。

あなたの用途詳しい記事読みどころ
LM Studio・Ollamaなどを自分のPCで動かすローカルLLM向けPC量子化・コンテキスト長・オフロード・完成品BTO
Stable Diffusion・SDXL・ComfyUIで静止画を生成するローカル画像生成向けPCモデル別の違い、PC全体の構成、GPU増設と完成品PC2台
ComfyUIなどでローカル動画も生成するローカル動画生成向けPC画像とは異なる動画生成のVRAM、フレーム数、SSD、冷却
ChatGPT・ClaudeやAIコーディングを使うクラウドLLM・AIコーディング向けPCGPUが不要な理由、CPU・RAM・ビルド負荷
クラウドサービスで画像や動画を作り、PCで仕上げるクラウド画像・動画生成向けPC生成用GPU不要・Photoshop/Premiereの編集要件・回線・保存容量

まずどちら側でAIモデルを実行するのかを決め、専門記事で自分の用途に必要なPC構成を確認してください。各専門記事の末尾には、PC本体をまとめて購入できる完成品の実例も掲載しています。


先に結論

  • ChatGPT・ClaudeなどクラウドAIが中心:手元のGPUを理由にPCを買い替えない。メモリ・SSD・普段の操作性を優先。
  • ローカルLLMを試す:まず手持ちPCで小さな量子化モデルを試す。新調するならモデルと実行アプリの要件を確認。
  • ローカル画像生成も続けたい:対応ソフトを先に決める。対応状況とVRAM容量をGPU選びの中心にする。
  • Windowsで幅広いAIソフトを試したい:CUDA前提のソフトもあるので、対応確認の手間を減らしたいならNVIDIA製GPUが無難な出発点。ただしAMD製GPUが一律非対応という意味ではない。
  • PC全体の構成:CPU、システムメモリ、SSD、GPU、電源・冷却の順に互換性と必要量を確認。GPUだけでなく、対応する部品の例も下で示します。
  • GPUの候補:RTX 5060 Tiの16GB版とRTX 5070 Tiの16GB版は、どちらも16GBのVRAMを持つが速度や電源・サイズが異なる。RTX 5060 Tiには8GB版もあるので混同しない。

まず、生成AIの使い方を5つの用途に分ける

やりたいことAIの主な実行場所手元GPUの購入優先度
クラウドLLM・AIコーディング通常はクラウド。ビルドやテストはローカルの場合もあるAI推論のためには低い。CPU・RAM・SSDを優先
クラウド画像・動画生成サービス側生成だけなら低い。手元での動画編集をする場合は別途判断
ローカルLLM自分のPCモデルの重み・量子化・コンテキスト長次第
ローカル静止画生成自分のPCモデル、解像度、ワークフローに応じたVRAMが重要
ローカル動画生成自分のPC高くなりやすい。モデルとフレーム数・オフロード条件を確認

同じ「生成AI」という名前でも、必要なPCは一つではありません。クラウドで生成する動画と、PC内で動画モデルを動かす作業は別です。

クラウドAI中心なら「AI用GPU」を買わない

ChatGPT、Claude、GeminiなどをWebで使う場合、AIモデル自体の主な計算はサービス側で行われます。ローカルGPUが高性能だから、そのサービスの回答品質が直接上がるわけではありません。

ブラウザのタブを大量に開く、開発ツールを同時に使う、動画編集もする、といった別の理由があるならメモリやCPUの強化は役立ちます。しかし、クラウドAIを使うためだけに高価格のグラフィックボードを購入する必要はありません。

クラウド画像・動画を生成するなら、編集は別に考える

クラウド画像・動画生成向けPCでは、生成サービスに高価なGPUは原則不要である一方、Photoshopの画像編集やPremiereでの4K動画編集ではCPU・RAM・GPU・SSDが必要になる違いを説明しています。

例えばPremiereの2026年9月更新のWindows推奨仕様では、4K以上の編集でRAM32GB以上、GPUメモリ8GBが示されています。これはクラウドで動画を生成するための要件ではありません。

ローカルLLMなら「どのモデルを動かすか」が先

LM Studioのようなアプリでは、対応する言語モデルのファイルをダウンロードし、自分のPCで実行できます。これはインターネット接続を切っても、事前にモデルや実行環境を用意していれば利用できる方式です。

ただし、モデルには大きさがあり、同じパラメータ数でも量子化方法・入力文の長さ・同時処理などで必要なメモリが変わります。

最初は小さなモデルを選び、実際の動作と使用メモリを確認する方が確実です。

ローカル画像生成ならソフトの対応状況も確認

画像生成では、選んだモデル、解像度、追加モデル、バッチ数などがVRAM使用量に影響します。同じ16GBのGPUであっても、すべてのモデルが同じ条件で動くわけではありません。

先に使いたい画像生成ソフトとモデルを決め、それぞれが公開している対応GPU・実行環境・推奨要件を見るのが順序です。


用途別に、PC全体の構成を決める

まずはPC本体をどの程度の構成にするかを決めます。下の数値は特定のAIモデルの動作を保証する推奨スペックではなく、用途別の検討開始ラインです。

用途CPUシステムRAMGPU・VRAMSSD
クラウドAI・AIコーディング現行の一般向けCPUで十分な場合が多い。新調なら6コア級が比較の起点16~32GB内蔵GPUでも可512GB~1TB
クラウド画像・動画生成+編集生成だけなら既存CPUで可。編集・書き出し時は6~8コア級等を用途で比較生成だけなら既存の容量で可。Premiere 4K以上は32GB以上推奨生成だけなら専用GPU不要。Premiere現行推奨はVRAM8GB生成物・編集キャッシュ・バックアップ分の空きを確保
小さなローカルLLMを試す対応命令セットを満たすCPU。新調なら6~8コア級が比較の起点32GBを候補に。軽量モデルなら16GBでも可手持ちGPUで試す。新調なら8~16GB級を要件と比較1TB程度から
ローカル画像生成・LLMを継続利用GPU処理中心なら現行6~8コア級から、CPU推論中心なら別途検討32~64GBを用途に応じて16GB級以上も候補。ただし必要VRAMはモデル次第1~2TB以上を保存モデル数で判断
ローカル動画生成モデルのオフロード・編集・書き出しに応じて選ぶ32~64GB以上を用途に応じて軽量モデルなら8GBの例もあるが、24GB以上が必要な構成もあるモデル・動画素材・キャッシュを含む空きを確保

RAMの「32GB」はPC本体側のメモリで、GPUのVRAM16GBとは別です。また、大きいモデル、長いコンテキスト、複数モデル同時起動では上の表を超える場合があります。

構成1:ChatGPT・CodexなどでAIコーディングをする

クラウド側で推論するAIコーディングサービスなら、専用GPUを買わずに始めるのが基本です。コード編集、ブラウザ、ビルド、複数の開発ツールが動くかどうかの方が直接的です。

  • CPU:現在のCPUでコンパイル時間などに支障がなければ続投。新調時はミドルクラス6~8コア級を比較。
  • RAM:ブラウザと開発環境の同時使用が多いなら32GBを候補にする。
  • SSD:プロジェクト、依存パッケージ、開発ツール用に余裕を確保。512GB~1TBから実使用量で判断。
  • GPU:クラウドAI利用だけなら専用GPUは必須ではない。

AIがコードを書くことと、そのコードを自分のPCでビルド・テストすることは別です。ソフトの開発対象によっては、GPUよりCPU・RAM・SSDの方が重要になります。

構成2:ローカルLLMを始める

まず小さな量子化モデルを手持ちPCで動かし、LM Studioなどのモデル読み込み時のメモリ見積もりを確認します。専用GPUがなくてもCPU実行できるモデルはありますが、速度は異なります。

新調する場合は、GPUにVRAM16GB級、PC本体にはRAM32GB、SSD1TB級を比較の起点にできます。しかし、動かすモデルと入力長が決まっていないなら16GB GPUの購入もまだ仮決定です。

構成3:ローカル画像生成とLLMを本格的に試す

アプリの対応GPU・VRAM要件を先に確認し、実行時にモデル全体がVRAMへ収まるかを見ます。長いコンテキストや複数の追加モデルを使う場合はメモリ使用量も増えます。

  • GPU:用途に合わせて16GB級以上や24GB以上を検討。大きいGPUでも容量が不足するモデルはある。
  • RAM:32GBで足りるか計測し、CPUオフロード・同時実行が必要なら64GB以上を検討。
  • SSD:使うモデル数が多いなら2TB級を検討。推論そのものをSSD速度だけで高速化できるわけではない。
  • 電源・ケース:GPUの消費電力・物理寸法と、CPUを含むシステム全体の条件で決める。

「本格構成だから64GB RAM+RTX 5070 Tiを必ず購入」とはしません。 目的のモデルがVRAM16GBを超えるなら、RTX 5070 Tiを買っても容量不足は解決しません。

自作・BTO・既存PCの増設はどう選ぶ?

方法長所購入前の確認
既存PCに増設最小限の出費で済む可能性マザーボード、RAM規格、電源、ケース内寸、保証
BTO完成品を購入CPU・GPU・電源の組み合わせをまとめて確認しやすいGPUの正確なVRAM、RAM構成、SSD空き、電源型番、将来の増設性
パーツを自分で選ぶ必要な箇所へ予算を集中しやすいCPUソケット、BIOS、DDR4/DDR5、ケース、補助電源、冷却、OSと組立

初めてPCを買う人へ、GPUだけ購入して残りを適当に組み合わせることは勧めません。完成品なら同じ用途を満たすBTO構成も比較し、パーツを買う場合はPC全体の互換性を先に確かめます。


ローカルAIのGPU選びではVRAMが重要。普通のメモリとは役割が違う

VRAMはグラフィックボードに載っている専用メモリです。一方、RAMはWindowsやアプリ全体が使うPC本体のメモリです。

「メモリ32GB搭載」というPCでも、GPUのVRAMが8GBなら、そのグラフィックボードのVRAMは8GBです。

モデル全体をVRAMに載せられない場合、CPUやシステムRAMを利用したオフロードで実行できることもあります。ただし、速度の低下やモデル・アプリ側の制限が起こり得ます。

VRAM容量ごとの考え方

VRAM判断の目安
4~8GB級小さなモデルや軽い設定で試す入口。容量制約を受けやすい
12GB級8GBより選択肢を増やせるが、長い入力や大きなモデルでは不足することも
16GB級ローカルAIを継続して試したい人が比較しやすい一つの基準
24GB以上より大きいモデルや重い構成を狙う場合に検討。費用・電力・熱・サイズの負担も大きい

この表は必要VRAMを保証する対応表ではありません。モデルの容量、精度、実行方法、コンテキスト長、同時実行数などを確認してください。

また、CPU処理やオフロードを活用すればVRAM容量が小さいPCでも動く場合があります。「16GB未満ではローカルAIが一切使えない」という意味でもありません。

GPUの候補を、実際の型番で比較する

WindowsでCUDAを前提としたソフトも試したい場合、GeForce RTXを候補に入れられます。ただし「上位モデル=あらゆるローカルAIに最適」とは限りません。

価格を抑えて16GB VRAMを確保する候補

玄人志向 GALAKURO GAMING RTX 5060 Ti 16GB(GG-RTX5060Ti-E16GB/OC/DF)

  • GPU:GeForce RTX 5060 Ti
  • VRAM:16GB GDDR7
  • カード寸法:長さ240 × 幅115.5 × 高さ39.6mm
  • 電源容量:手元のCPU・GPU・他の構成を含めて電源メーカーの仕様で確認
  • 補助電源:8ピン × 1
  • JAN:4988755072045

これは16GBモデルです。同じ「RTX 5060 Ti」には8GB版もあります。また同社の /V2 は別型番です。販売ページではGG-RTX5060Ti-E16GB/OC/DF、JAN 4988755072045 を確認してください。

VRAM容量を優先したい一方、さらに速いGPUに予算を回す理由がまだ明確でない人の比較対象です。もちろん、このカードですべての画像生成・LLMが快適に動くわけではありません。

画像提供:楽天市場(画像を押すと楽天の商品ページへ移動)

GeForce RTX 5060 Ti 16GB デュアルファン

VRAM16GBを確保したい人向け

型番GG-RTX5060Ti-E16GB/OC/DF、16GB GDDR7。必要なソフトの対応を確認して選ぶ。

向いている人:まずVRAM16GBのGPUを比較したい

購入前の注意
  • 8GB版やV2と混同しない
  • 今のPCで目的が達成できるなら増設不要

16GB VRAMのまま、計算性能も重視する候補

GIGABYTE GeForce RTX 5070 Ti GAMING OC 16G(GV-N507TGAMING OC-16GD)

  • GPU:GeForce RTX 5070 Ti
  • VRAM:16GB GDDR7
  • カード寸法:長さ342 × 幅142 × 高さ70mm
  • メーカーの必要電源目安:750W
  • 補助電源:16ピン × 1

RTX 5060 Tiの16GB版とVRAM容量は同じですが、GPUの演算性能やメモリ帯域幅が異なります。モデルがどちらのGPUにも収まり、処理速度を上げたい場合に比較する製品です。

ただし、大型カードなのでケースの長さ・厚さ・隣接スロットとの干渉、電源ユニットの容量や接続端子を先に確認します。補助電源コネクターは差し込み不足や無理な曲げを避け、電源・カードの取扱説明書に従ってください。

画像提供:楽天市場(画像を押すと楽天の商品ページへ移動)

GeForce RTX 5070 Ti GAMING OC 16G

GPU処理性能も重視したい人向け

型番GV-N507TGAMING OC-16GD、16GB GDDR7。VRAMは5060 Ti 16GB版と同容量。

向いている人:高い処理能力に投資する理由がある

購入前の注意
  • カード寸法342×142×70mm
  • 750Wはメーカー公表の電源目安。実際はシステム全体で確認

RTX 5070は「数字が上」でもVRAMは12GB

NVIDIAの公表仕様では、RTX 5070は12GB、RTX 5070 Tiは16GB、RTX 5060 Tiは8GB/16GBの両方です。

そのため、単純に製品名の数字だけを見てRTX 5070を選ぶと、RTX 5060 Ti 16GBよりVRAM容量が小さくなります。GPUの処理速度を重視するか、扱えるモデルの容量を重視するかで選択は変わります。

最上位のRTX 5090には32GBのVRAMがありますが、初めてローカルAIを試す人へ無条件に勧める製品ではありません。必要なモデルと費用が見合うと確認できた場合の検討対象です。

購入先の扱い: 上記2枚はメーカー型番・JANを公式仕様と照合し、楽天市場の同一型番の商品ページだけを購入先として採用しています。Amazon.co.jpのASINは日本向け販売ページを確証できないため HOLD、Yahoo!ショッピングは既存ValueCommerce採用正本にないため HOLD です。楽天の画像については公式APIで利用可能性を確認できる場合のみ表示します。


GPU以外は何を優先する?

システムメモリ:容量とDDR4/DDR5の互換性を確認

ローカルモデルに加え、ブラウザや開発環境を並行して使うなら、システムRAMは余裕があるほど扱いやすくなります。

  • 16GB:軽い作業から始める。アプリ・モデルの要件次第では足りる
  • 32GB:ローカルAIを試しつつ通常のPC作業をする際の、現実的な比較の起点
  • 64GB以上:大きなモデルをCPU側へオフロードする、複数の重いアプリを併用するなど、必要性が明らかな場合に検討

「64GBにしたらVRAM16GBのGPUがVRAM64GBになる」わけではありません。

購入前に確認する点: デスクトップのUDIMMとノートPC用SO-DIMMは異なり、DDR4とDDR5には互換性がありません。マザーボードの対応規格、最大容量、メモリスロット数、メーカーが公開する対応リスト(QVL)を確認します。16GB×2枚の32GBキットは、DDR5に対応するデスクトップ向けの一例です。

画像提供:楽天市場(画像を押すと楽天の商品ページへ移動)

Pro DDR5-5600 デスクトップ用 32GB(16GB×2)

DDR5環境用の32GB RAM例

32GB(16GB×2)DDR5-5600 UDIMM。DDR5対応のデスクトップでのみ候補。

向いている人:PC本体側のメモリを32GBにしたい人

購入前の注意
  • DDR4とDDR5は互換性なし。機種・マザーボードの規格を必ず確認

既存の32GB RAMで不足していないなら、買い替える必要はありません。

LM Studioの公式要件には、WindowsでRAM16GB、GPUアクセラレーションには4GB以上の専用VRAMを推奨する旨が記載されています。ただし、これはLM Studioというアプリの目安であり、動かしたいモデルの快適動作を保証するものではありません。

SSD:使いたいモデルを何個置くか

言語モデルや画像生成モデルのファイルを複数保存すると、ストレージ容量が増えていきます。1つの大型モデルや追加モデルを複数持つなら、インストール先を確保する必要があります。

  • 1TB:手持ちSSDに十分な空きがあり、少数のモデルを試すなら候補
  • 2TB級:ゲーム・開発環境・モデルファイルをまとめて置きたい場合に比較
  • 外付けSSD:配布ファイル・バックアップ・使わないモデルの保管先にもなる

SSDの公称転送速度だけで推論速度が決まるわけではありません。モデル読込時には影響することがありますが、実行中の速度にはGPU、RAM、モデル設定など別の要因が関わります。

増設方式についてはPCのSSD容量が足りないときの増やし方で詳しく整理しています。

2TBの具体例: Crucial P310 2TB(CT2000P310SSD8-JP)。PCIe Gen4 NVMeのM.2 2280で、ヒートシンク非搭載モデルです。すでに十分な空き容量があるなら購入不要。SSDのサイズ・M.2スロットとNVMe対応を確認してください。

画像提供:楽天市場(画像を押すと楽天の商品ページへ移動)

P310 M.2 2280 NVMe SSD 2TB

モデルファイルを多く保存する場合

PCIe Gen4 NVMe M.2 2280 2TB。実行中の推論処理能力ではなく保存容量の補強。

向いている人:SSDの残容量が不足している人

購入前の注意
  • M.2スロットとNVMe規格、空き容量、必要なバックアップを確認

CPU:GPUだけで判断しない

CPUはWindows、前処理、データ読み込み、CPU推論、オフロードなどに関係します。

ただしGPUを使った推論が中心なら、CPUに予算を集中するより、モデルに必要なVRAMやシステムRAMの確保を優先する方が合理的な場合があります。CPUコア数だけで「このLLMなら動く」とは決められません。

CPUの選び方: GPU中心の推論と、CPU側へモデルをオフロードする構成では優先順位が変わります。新しいWindows用デスクトップなら、一般向けの6~8コア級CPUを比較の出発点にできますが、CPU推論・仮想環境・大規模なビルドも行うなら別途性能評価が必要です。LM StudioのWindows x64版ではAVX2対応も確認してください。

マザーボードの選び方: CPUのソケット/チップセットとBIOS、メモリのDDR4/DDR5、GPUが入るPCIeスロット、NVMe用M.2の数、拡張カードとGPUの干渉を確認します。CPU型番だけでマザーボードを選べるわけではありません。

電源・ケース・冷却:GPU購入前に必ず確認

グラフィックボードはPCに入れば使える、というものではありません。

  • ケースの最大GPU長・厚さ・高さ
  • 電源容量と、適切な補助電源コネクター
  • 周辺ケーブルやGPUホルダーとの干渉
  • ファンの吸気・排気を妨げない配置
  • マザーボードの拡張スロットと物理的な余裕

を確認します。特にRTX 5070 Tiの大型モデルは、現在のケースへ収まるかを実寸でチェックしてください。

電源の具体例: CORSAIR RM850e 2025(CP-9020296-JP)は850W、ATX3.1、ネイティブ12V-2x6電源ケーブルを備えます。RTX 5070 Ti級を中心に組む際の比較候補ですが、全員に850Wが必要なわけではありません。GPU・CPU・周辺機器の電力要件を確認し、ケースへ搭載できることと、正しい電源ケーブルの利用を確かめてください。

画像提供:楽天市場(画像を押すと楽天の商品ページへ移動)

RM850e 2025 ATX3.1 電源ユニット 850W

電源交換が必要な場合の850W例

RM850e 2025 CP-9020296-JP。ATX3.1、ネイティブ12V-2x6ケーブル付き。

向いている人:GPUの補助電源やシステム電源容量を見直したい人

購入前の注意
  • 750W級でも足りる構成がある。必要なければ交換しない
  • 既存のモジュラー電源ケーブルを流用しない

PCの内部清掃についてはデスクトップPC内部の掃除も参考になります。


NVIDIAとAMD、どちらがよい?

「AMDでは生成AIが動かない」は正しくありません。 AMDはRadeon向けのROCmやWindows上の対応状況を公式に案内しています。

ただし、すべてのGPU・OS・アプリ・モデルの組み合わせが同じように動作するわけではなく、対応するドライバーやフレームワークの範囲を確認する必要があります。

Windowsで複数の生成AIアプリを初めて試し、CUDA前提の手順やプラグインも使いたいなら、NVIDIAから比較を始めるのが現実的です。

一方、AMD GPUをすでに持っている人は、買い替える前に目的のアプリとそのGPUの対応状況を確認してください。手持ちのGPUで目的が果たせるなら、それが最も安い方法です。

ノートPCでローカルAIを動かしたい場合

デスクトップ向けRTXと、同じ数字が付いたノートPC向けRTXを同じ条件で比べてはいけません。

ノートPCはモデルによってGPUの電力設定・冷却・VRAM容量が違うため、GPU名のほかにLaptop GPUのメモリ容量と消費電力設定を確認します。

また、ノートPCではグラフィックボードを後から交換できない場合が一般的です。持ち運びが必須でなければ、デスクトップの方がGPUの交換・冷却・電源構成を考えやすいことがあります。

購入前に、手持ちPCで確認する手順

  1. 使うサービスを決める:クラウドAIだけか、手元でLLM・画像生成を動かすか。
  2. 使いたいアプリとモデルを決める:LM Studioなどの公式要件と、モデルの配布ページを読む。
  3. 今のPCを確認する:Windowsの「タスクマネージャー → パフォーマンス」でGPU名、専用GPUメモリ、搭載RAMを確認する。
  4. 小さいモデルから試す:モデルのライセンスと入手元を確認し、PCのメモリ使用量・処理速度を見る。
  5. 不足する部分だけ買う:VRAMが不足するのか、システムRAMが不足するのか、SSDが足りないのかを分ける。
  6. GPU増設時は物理的に確認:ケース寸法、電源、補助電源、排熱を確認する。

本当に必要な性能が分かる前に、最上位GPUを一式購入しないことが重要です。


よくある疑問

VRAM16GBなら、どんな生成AIでも動く?

いいえ。モデルの重さや設定によります。必要容量が16GBを超えるモデルや構成もあり、速度や快適さも保証されません。

GPUがなくてもローカルLLMを試せる?

アプリとモデルによってはCPU実行が可能です。ただし、実用的な速度が出るかどうかは別です。まず小さなモデルから試してください。

RTX 5060 Tiの8GBと16GBはどちらでもよい?

ローカルAIでメモリ容量を重視するなら別物として比較します。販売ページでは「5060 Ti」という表記だけで判断しないでください。

AIでプログラミングするためには高性能GPUが必要?

クラウド側でモデルが動くAIコーディングサービスを使うだけなら、高性能GPUは必須ではありません。ビルド対象、開発ツール、ブラウザなどによってCPU・システムRAM・SSDの必要量が変わります。

まとめ:欲しいのは「AI対応PC」ではなく、目的を満たすPC

生成AI向けのPCは、AIという言葉だけで高額な構成を選ばないことが出発点です。

クラウドAIが中心なら、まず今のPCを使う。ローカルLLMなら小さなモデルから実行して、必要なVRAMを確かめる。画像生成なら対応アプリとモデルを先に決める。

GPU候補では、RTX 5060 Tiの16GB版とRTX 5070 Tiの16GB版を混同せず、必要な処理速度・電源・ケースサイズ・価格を比較してください。さらに、システムRAMの規格、SSDの増設方式、CPUとマザーボードの対応、電源容量を一緒に確認してください。

この記事で紹介するGPU・DDR5メモリ・SSD・電源は一式セットではありません。すでに足りているパーツは買わず、互換性が確認できたものだけ個別に選びます。

購入するのは不足が判明した部分だけ。 それが生成AI用PCで最も無駄を減らす方法です。


仕様・要件の確認先

※仕様は2026年10月10日時点の確認を基準としています。ソフトウェア・GPUドライバー・モデルの対応状況は変わります。購入やインストール前に最新情報を再確認してください。

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