デスクトップPCをWi-Fi化する方法|USB子機とPCIeの違い
有線LANしかないデスクトップPCをWi-Fi化する方法は、大きく分けてUSB無線LAN子機を挿す方法と、PCIe Wi-FiカードをPC内部へ増設する方法がある。
有線LANしかないデスクトップPCをWi-Fi化する方法は、大きく分けてUSB無線LAN子機を挿す方法と、PCIe Wi-FiカードをPC内部へ増設する方法がある。
どちらが上位というより、
- PCケースを開けたくない
- 受信位置を動かしたい
- Wi-Fiだけ追加できればいい
- Bluetoothもまとめて追加したい
- 空きPCIeスロットや内部USBヘッダーがある
といった条件で選ぶ。
Bluetoothだけが必要ならBluetooth後付けの記事。Wi-Fiを追加すること自体が目的なら本記事で考える。
先に結論
- ケースを開けず、アンテナ位置も調整したい → TP-Link Archer TBE400UH
- USB-Aへ直接挿す構成で、国内メーカーのWi-Fi 7子機を選びたい → エレコム WDC-BE28TU3-B
- デスクトップへ常設し、Wi-Fi 6E+Bluetoothもまとめたい → TP-Link Archer TXE75E
- LANケーブルを引ける → 無理にWi-Fi化せず有線LANも有力
USB型は「高性能アンテナ+延長配置」と「PCへ直接挿す」の2方向、PCIe型は常設+Bluetooth併載として分ける。
買う前に確認すること
ルーター側のWi-Fi規格
Wi-Fi 7子機を買っても、ルーター側がWi-Fi 7の機能へ対応していなければ、その機能をそのまま使えるわけではない。
6GHz帯、MLO、WPA3なども、子機だけで決まらない。
PC側・子機・ルーター・OSの対応条件をセットで見る。
6GHzやMLOにはOS条件がある
Archer TBE400UHでは、MLOはWindows 11 24H2以降で利用できると公式ドライバー案内に明記されている。
Archer TXE75EもWindows 10/11向けドライバーがあるが、Wi-Fi 6Eの6GHz帯を使う場合はOSやドライバー条件を確認する。
「Wi-Fi 7対応」「Wi-Fi 6E対応」という製品名だけで、すべての機能が自動的に有効になるとは考えない。
USB型はUSBポートと設置位置を見る
USB型はケースを開けずに追加できるのが最大の利点。
ただし、PC背面へ直接挿すと、
- PCケース
- 壁
- 机
- 周辺ケーブル
などで受信位置が悪くなることがある。
アンテナ付き・延長台座付きなら、PC本体から離して位置を調整しやすい。
PCIe型は空きスロットだけでは足りない
PCIe Wi-Fiカードは、PC内部の空きPCIeスロットへ取り付ける。
Bluetooth機能も使う製品では、別途マザーボードの内部USBヘッダーへケーブル接続が必要なことがある。
Archer TXE75Eでは、Bluetooth用ケーブルをマザーボードのF_USBヘッダーへ接続する。ここを接続しないとBluetooth機能は動作しない。
購入前に、
- 空きPCIeスロット
- ケース内スペース
- 空き内部USBヘッダー
- ロープロファイルブラケットの要否
まで確認する。
USBとPCIeの違い
| 方式 | USB無線LAN子機 | PCIe Wi-Fiカード |
|---|---|---|
| 取り付け | USBへ挿す | ケースを開けて内部増設 |
| 難度 | 低い | やや高い |
| 取り外し | 簡単 | 基本は常設 |
| アンテナ位置 | 製品による | 外部アンテナ台座型もある |
| Bluetooth | 製品による | 併載モデルあり |
| 向く人 | 手軽さ優先 | デスクトップへ常設 |
ケースを開けずにWi-Fi 7化する
TP-Link Archer TBE400UH
USB 3.0接続のWi-Fi 7子機。
2.4GHz・5GHz・6GHzのトライバンドに対応し、理論上の最大信号速度は合計6500Mbpsクラス。
本体をUSBへ直接接続するほか、付属の約1.2m USB 3.0ケーブルを使って受信しやすい位置へ動かせる。
高性能アンテナを備えるため、「小型で出っ張らないこと」より受信位置を調整しやすいことを優先するUSB候補。
向く人
- PCケースを開けたくない
- Wi-Fi 7対応子機を追加したい
- PC背面から離してアンテナ位置を調整したい
- 将来ルーター側もWi-Fi 7へ合わせたい
注意
最大6500Mbpsは無線規格上の信号速度の合計で、インターネットの実効速度を保証する数字ではない。
MLOの利用には対応ルーターに加え、Windows 11 24H2以降などの条件がある。
USB-Aへ直接挿してWi-Fi 7化する
エレコム WDC-BE28TU3-B
USB-A接続のWi-Fi 7無線LANアダプター。
2.4GHz・5GHz・6GHzに対応し、Wi-Fi 7では各帯域を使ったMLOにも対応する。6GHz・5GHzの理論値は最大2,880Mbps、2.4GHzは最大688Mbps。PCとの接続はUSB 5Gbps(USB 3.0)。
TP-Link Archer TBE400UHのような延長ケーブル+外部アンテナ型ではなく、PCのUSB-Aポートへ直接挿す構成。幅約88mm、約30g。
向く人
- PCケースを開けたくない
- USB-Aへ直接挿す構成がいい
- 国内メーカーの現行Wi-Fi 7子機を選びたい
- 6GHzやMLOも条件が合えば使いたい
注意
MLOはWindows 11 24H2以降が条件。
また、メーカーはUSBハブや延長ケーブル経由の動作を保証していない。PC本体のUSBポートへ直接接続する。
PC背面の位置やケース周辺の遮蔽物で受信条件が悪い場合は、延長配置しやすいArcher TBE400UHの方が向く。
PCIeへ常設してWi-FiとBluetoothをまとめる
TP-Link Archer TXE75E
Wi-Fi 6EとBluetoothを追加できるPCIeアダプター。
6GHz・5GHz・2.4GHzのトライバンドに対応し、Wi-Fiは最大AXE5400クラス。マグネット式アンテナ台座と2本のアンテナを備える。
Bluetoothは製品ページ上ではBluetooth 5.3。ハードウェア版V4向けの新しい公式ドライバーではBluetooth 5.4対応も案内されているため、記事では購入するハードウェア版とドライバーを確認して判断する。
向く人
- デスクトップPCへ常設する
- Wi-FiとBluetoothをまとめて追加したい
- アンテナ位置を机上などへ移動したい
- PC内部の増設作業ができる
注意
Bluetoothを使うには、付属Bluetooth USBケーブルをマザーボードのF_USBヘッダーへ接続する必要がある。
ケースを開ける作業が必要なため、単にWi-Fiへ接続できればよい場合はUSB型の方が簡単。
Wi-Fi 7とWi-Fi 6Eだけで決めない
規格の数字だけでは、実際の使いやすさは決まらない。
特にデスクトップPCでは、
- ルーターとの距離
- 壁や床の数
- PCケースの置き場所
- アンテナ位置
- 使える周波数帯
- OS
- ドライバー
の影響が大きい。
まず「USBで簡単に追加するか、PCIeで常設するか」を決め、その後に規格を見る方が選びやすい。
有線LANのままでいい場合
次の条件なら、Wi-Fi化しなくてもいい。
- ルーターまでLANケーブルを引ける
- PCをほぼ動かさない
- 通信の安定性を優先する
- 無線化する理由が「ケーブルが邪魔」だけ
デスクトップPCは据え置きなので、有線LANが現実的なら無理に無線化する必要はない。
BluetoothだけならUSBアダプターの記事へ
マウス・キーボード・イヤホンをBluetooth接続したいだけなら、Wi-Fiカードまで増設する必要はない。
Bluetooth単独追加はBluetooth後付けの記事で分けて考える。