防災食品・ローリングストックセット
防災食品は、賞味期限5年・7年の専用品だけを大量に買う必要はない。
防災食品は、賞味期限5年・7年の専用品だけを大量に買う必要はない。
農林水産省は、普段食べている食品を少し多めに買い、古い物から食べて減った分を補充するローリングストックを勧めている。
備蓄量は最低3日分、できれば1週間分×人数分が目安。
そして災害時は炭水化物中心になりやすいため、
- 主食
- たんぱく質を取れる主菜
- 汁物や副菜
- 火も水も使えない時の予備
を分けて考える。
この記事では、「非常食セットを箱ごと買って5年放置」ではなく、普段の食事に混ぜながら1週間分へ近づける構成にする。
Quick answer
先に結論
主食
普段使えるパックごはん。
主菜
加熱しなくても食べられる魚・肉缶。
温かい物
お湯を確保できる時だけフリーズドライ汁物。
停電・断水直後
水も熱源も使わない長期保存食品を少量だけ別枠。
水
食品とは別に、1人1日およそ3L(飲料水+調理用水)を目安に備える。
1. まず「いつも食べる物」を1個余分に置く
ローリングストックは、
- 少し多めに買う
- 古い物から食べる
- 食べた分を買い足す
だけ。
最初から7日分を完全に作ろうとせず、
- パックごはんを5個増やす
- ツナ缶を4缶増やす
- 即席汁物を10食増やす
ところから始めてもよい。
普段食べない非常食を20食買うより、日常で確実に消費できる食品を増やす方が期限管理しやすい。
選び方
2. 主食:パックごはん
サトウ食品
サトウのごはん 新定番 200g×5食パック
200g・292kcalの常温保存パックごはん。 公式の賞味期限は製造日から1年。
- 長所:主食量を数えやすい
- 長所:常温保存
- 長所:普段の食事で使える
- 長所:電子レンジ2分
- 長所:熱湯15分でも調理可能
向いている人:普段からパックごはんを使う人。
- そのまま食べる用途を前提にしない
- 停電時は電子レンジを使えない
- 熱湯調理にはカセットコンロ等の熱源と水が必要
主食をパックごはんだけにしない
1週間21食を全部パックごはんにすると収納量も増える。
普段食べるなら、
- シリアル
- オートミール
- 乾麺
- カップ麺
- クラッカー
などと分散してよい。
ただし、麺類は水・熱源を多く使う。
「食品はあるが調理できない」状態を避けるため、火を使わず食べられる食品も残す。
選び方
3. 主菜:加熱しなくても食べられる缶詰
農林水産省は、災害時のたんぱく源として魚・肉の缶詰を挙げている。
はごろもフーズ
シーチキンLフレーク 70g×4缶
きはだまぐろの油漬け。
- 長所:1缶206kcal
- 長所:たんぱく質12.7g
- 長所:賞味期間37か月
- 長所:加熱不要
- 長所:普段のサラダ・和え物・ごはんに使える
向いている人:普段からツナを食べる人で、停電時にも食べられる主菜を置きたい。
- 大豆を含む
- 油漬けなので脂質もある
- 開けた缶はその場で食べ切る前提にする
缶詰は好みで入れ替えてよい
シーチキンを食べないなら、
- さば
- いわし
- 焼き鳥
- コンビーフ
- 豆
など、普段食べる物へ替える。
「防災向けだから」という理由で嫌いな缶詰を備蓄しない。
選び方
4. 温かい汁物:熱源が使える段階
アマノフーズ
いつものおみそ汁 10食バラエティセット
普段の食事で使いやすいフリーズドライみそ汁。
- 長所:軽い
- 長所:収納しやすい
- 長所:お湯だけで1食
- 長所:味の変化を作りやすい
- 長所:日常消費しやすい
向いている人:普段から即席みそ汁を飲み、災害時もカセットコンロなどで湯を沸かせる人。
- お湯が必要
- 飲料・調理用水を使う
- アレルゲンは味ごとに確認
選び方
5. 火も水も使えない時間の予備
ローリングストックだけでも食品備蓄は作れる。
ただし災害直後は、
- 停電
- ガス停止
- 断水
- 避難移動
- 片付け
で、調理どころではないこともある。
その時間だけは、長期保存専用品を少量持つ意味がある。
井村屋
えいようかん 60g×5本 4箱
1本60g・171kcal。 公式の賞味期間は5年6か月で、水なしでもそのまま食べられる。
- 長所:水不要
- 長所:加熱不要
- 長所:個包装
- 長所:171kcal/本
- 長所:特定原材料等を使っていない
- 長所:長期保存
向いている人:停電・断水直後用に、「何も準備せず開けて食べられる物」を別枠で持ちたい。
- これだけで1日の食事を構成しない
- 主菜や野菜の代わりにはならない
- 甘い物を食べない人には別の無調理食品を選ぶ
6. 一人暮らし1週間分をどう考えるか
全部を同じ商品で21食作らない。
例えば、
主食
- パックごはん 5〜10食
- 普段食べるシリアル・オートミール
- カップ麺・乾麺を必要量
主菜
- ツナ・さば・肉缶などを7〜10食分
- 常温レトルト食品
- 普段食べる豆類など
汁物・副菜
- フリーズドライ汁物
- 海藻
- 常温保存できる野菜・果物系食品
- 普段飲む野菜飲料など
無調理
- えいようかん
- 普段食べるエナジーバー
- クラッカー
- 菓子
というように分散する。
7. 水とカセットコンロを食品とセットで考える
農林水産省の単身者向け資料では、水は1人1日およそ3L程度(飲料水+調理用水)を目安としている。
一人1週間なら約21L。
カップ麺や乾麺、フリーズドライを増やすほど、調理用水も増える。
食品だけ増やして、
- 水がない
- 火がない
- 缶切りがない
とならないようにする。
なお、本記事では水・給水容器・携帯トイレは詳しく扱わない。断水対策記事側でまとめる。
8. 賞味期限を「防災の日だけ」確認しない
年1回だけ全部を見るより、
- 新しい物を奥
- 古い物を手前
- 1個食べたら1個買う
という日常運用にする。
食品棚を「備蓄」と「日常」に完全分離しない方が回しやすい。
買わなくてよい物
7日分すべての長期保存食
普段食べる食品で回せる分はローリングストックでよい。
嫌いな缶詰
災害時だけ食べるつもりで買わない。
お湯が必要な食品ばかり
断水・停電直後に使えない。
大量の同じ味
非常時ほど食欲が落ちることがあるため、味を分散する。
高価な防災食セット
内容を自分で確認し、普段食べられる食品で同じ役割を作れるなら必須ではない。
購入前チェック
- 何日分を目標にするか
- 普段食べる食品か
- 主食だけに偏っていないか
- たんぱく源があるか
- 火なしで食べられる物があるか
- 水をどれだけ使う食品か
- カセットコンロ等の熱源があるか
- 食物アレルギー
- 賞味期限
- 収納場所
まとめ
防災食品は、特殊な非常食だけで作る必要はない。
まず、
普段食べる主食
+ 加熱不要の主菜
+ 汁物・副菜
+ 火も水も使えない時の予備
で役割を分ける。
そして古い物から食べ、減った分だけ買い足す。
農林水産省の考え方どおり、最低3日、できれば1週間へ少しずつ増やせばよい。
「5年持つ物を買う」より、「1週間食べ続けられる物を切らさない」方を先に作る。
関連アイテム
ローリングストックは、普段から実際に食べる物を少し多めに持つ方が続けやすい。
追加するなら、普段から実際に食べている、
- 缶詰の別味
- シリアル
- クラッカー
- レトルトカレー
- 野菜・果物系の常温食品
- 好きな菓子
を1つ多めに買う方がローリングストックとして機能しやすい。